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フッ化物洗口

1.”フッ素”ってなに?
 フッ素(元素記号:F)は、塩素と同じハロゲン系の元素です。このフッ素、実は地球上の土壌、川、海水などいたるところに存在しています。そこに生息する全ての動植物もフッ素を取り込んで生きています。
従って、肉、魚、野菜などとその加工品には濃度の違いはありますが、全てフッ素を含んでいます。体重60kgの人で約2.5gのフッ素が主に骨と歯に存在しています。
実際にはフッ素は単体で存在することはなく、他の元素と結合したフッ素化合物(フッ化物)として存在しています。このフッ化物は身体にとって骨や歯の硬組織の構成成分として重要なミネラル成分で、必須微量元素と言われています。

2.丈夫な歯を育てるフッ化物洗口について 

むし歯の予防方法として、歯みがきや甘味制限はよく知られていますが、このフッ化物洗口は、歯の質を硬くして、むし歯になりにくい丈夫な歯を作ります。
永久歯のむし歯予防を目的として、日本では昭和45年から新潟県の小学校で開始され、劇的にむし歯が減少し、全国に広まりました。秋田県でも平成16年から県の事業として、また平成19年度からは市町村事業として本格的に取り組んでいます。主に幼稚園・保育所の年長児から中学校3年生までの10年間行うことが理想的です。
平成24年に施行された「秋田県歯と口腔の健康づくり推進条例」の中でもフッ化物洗口の推進を謳っています。

3.フッ化物洗口の安全性について
 フッ化物洗口は2つの方法があります。主に幼稚園・保育所で行われる週5回法(フッ素濃度250ppm)と小中学校で行われる週1回法(900ppm)です。どちらも誤って飲み込んでも危険のない濃度に設定されています。ちなみに市販されている約9割の歯みがき剤にも約1000ppmのフッ化物が配合されています。
フッ化物洗口とフッ化物入り歯みがき剤の併用は安全性において全く問題なく、学校などの施設でフッ化物洗口を行い、家庭ではフッ化物入り歯みがき剤を使うことが効果的です。
時折、フッ化物洗口の安全性に不安を抱かせる情報が散見されますが、科学的・論理的に根拠のないものです。そもそも、世の中には絶対安全というものは存在せず、人類の知恵として、安全な使用方法があるのであって、フッ化物洗口もそのひとつです。
このフッ化物洗口は、世界保健機構(WHO)はじめ世界的に信頼できる機関、学会等でも推奨しているすぐれた予防法で、フッ化物洗口をはじめむし歯予防のためのフッ化物の応用は世界では常識となっています。


4.フッ化物洗口の実施状況について
フッ化物洗口は、世界では約1億人(2000年)が行っており、日本では799市区町村で8,584施設、891,655人(2012年3月現在)の子ども達が行っています。秋田県では、414施設、44,577人(2013年3月現在)が行っています。その数は毎年増加しており、実施率は全国でもトップレベルです。
横手市でも平成16年から開始され、現在、ひらか歯科医師会が管轄する旧大森町、旧大雄村、旧雄物川町、旧平鹿町、旧十文字町、旧増田町の幼稚園・保育所、小中学校の全てで実施されています。

5.フッ化物洗口の効果
 フッ化物洗口は主に永久歯のむし歯予防を目的として実施されていますが、以下の効果があります。
永久歯のむし歯が半減する(生えたての柔らかい永久歯を硬く丈夫に育てる)
特に前歯のむし歯がほとんど無くなる
元々あるむし歯も悪化しにくくなる(乳歯のむし歯があっても進行しにくくする)
むし歯予防効果は、洗口を止めた後も持続する(大人になってもむし歯になりにくい)


フッ化物洗口を行わなかった成人では一人平均約12本弱のむし歯があったのに対し、保育所~中学校までの10年間フッ化物洗口を行った成人のむし歯本数は、約4本弱と1/3の少なさであった(調査対象者平均年齢31.6歳)。つまりフッ化物洗口をやめて16年経ってもその効果は持続していることがわかりました。

県内で平成16年からいち早く開始した東成瀬村、旧増田町、旧十文字町では、開始後6年で6~7割むし歯が減少したのに対し、フッ化物洗口を実施していなかった秋田市や県平均では2割強の減少率に留まっています。なお、秋田市は平成23年度から市内46の全小学校で開始しています。

フッ化物洗口は決して強制ではなく、保護者や本人の正しい理解のもと、希望制をとっています。やる自由、やらない自由があり、個人の意思を尊重し行われている事業です。





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